【はじめに】
一般社団法人桜井青年会議所は、1972年の創立以来、51年の歴史を迎えることとなりました。この長きにわたる運動を継続できたのは、ひとえに先輩諸兄が修練・奉仕・友情の三信条のもと、英知と勇気と情熱をもって日々活動されてきた賜物であり、明るい豊かな社会の実現に向けた運動が地域から期待と信頼を得るとともに、必要とされてきた証であります。創立以来半世紀、私たちは先輩諸兄が築き上げた道を歩み続けてまいりました。50年という時の流れで世の中は大きく変わり、未曾有の災害や世界的なウイルスの蔓延、不安定な世界情勢や経済状況など日々変化しています。そんな中でも歴史・伝統を継承し、時代に合わせた運動を展開してきた真のリーダーとしての姿を未来へ継承していかなければなりません。変化を恐れず、新たな時代を切り拓く真のリーダーとして、何事にも率先し全力で取り組むことで、どんな困難も乗り越えることができる強い組織として成長できると確信しています。
【スローガン】
多くの人は人生で経験したことのない大きな困難に直面したとき、正面から立ち向かうのではなく困難という壁を避けるようにできています。壁にぶち当たる前に壁を見極め迂回するのです。それは過去の経験により成長した証でもあります。過去の失敗を糧に同じ轍は踏まないよう成長した証なのです。しかし、本年は自らが高い壁をつくり、それを乗り越えていただきたいと思います。困難を自分への課題であると捉え全力で取り組んだ先には必ず絶景が見えるのです。登山に例えるなら、苦痛のあまり下ばかり向いていては心に残るのは転がる石ころばかりです。しかし、周りの景色を見渡せば美しい草花や木々、昇る朝日や雨上がりの虹、道中で出会う人々。すべてが掛け替えのない楽しい思い出であり宝なのです。JCも同じです。どんな役職も皆初めてです。苦しいとき、困難に直面したときには手を差し伸べてくれる仲間が必ずいます。失敗は恐れるものではなく自らに成長の機会を提供してくれる素晴らしい出会いなのです。苦しい時こそ自分を信じ、前を向いてください。つらいときには前を向いて笑ってください。仲間を頼ってください。その先には必ず絶景という明るい未来が見えるのです。
【強靭な組織の構築】
私たちが運動を展開していくうえで重要なことは、すべての会員の資質向上であります。JCの基礎である式典を通して、脈々と受け継がれてきた伝統と歴史を次世代へと継承していくことは現役メンバーの責務です。50年間変わることなく続けて来た伝統を理解し実践してこそ真のJAYCEEではないでしょうか。JCがまちの未来を担う団体であるからこそ、会議体として議論を尽くす場での定款や規則を遵守した運営を行うことが大切です。
また、現代社会において様々なコミュニケーションツールが発展したことにより世界中の人々とつながりをもつことができます。私たちの活動を広く発信し、より多くの人々に運動を伝播し理解していただくことでJCの存在意義を強く示すとともに、さらに地域から必要とされる存在として在り続けるためにも、より一層の広報活動に力を込めていく所存です。
【まちの宝の未来に向けて】
私たちのまちには古くは万葉集にも読まれるほど自然や寺社仏閣など歴史的、文化的な多くの宝があります。しかし、どれをとっても人なしでは存在しえなかったものです。私たちの住むまちの歴史は人によって作り上げられてきたものなのです。まちづくりは人づくりと言われるように、まちの未来を守るためにも地域の今後を担う青少年の育成には全力で取り組まなければなりません。まちの子供に笑顔が溢れ、その笑顔を次世代へと継承していくことでこそ、地域の発展へとつなげることができるのです。しかし、昨今は世界的な新型コロナウイルスの蔓延とともにIT技術を活用したオンラインでの学習や体験などの機会が増え、これまでの人と人との直接的な交流や体験は減少傾向にあります。そんな時代であるからこそ、JCでしか創出することのできない体験を通して、青少年の成長を後押しするとともに明るい未来に向かってまちに笑顔を取り戻す必要があるのです。
【地域との交流】
これまでJCI桜井は、地域で活躍される団体や行政と共に50年の歩みを進めてまいりました。それは、地域との掛け替えのない絆となって現在も脈々と受け継がれています。先輩諸兄が私たちに残してくださった宝であり、私たちはその宝であるつながりをより強固にするとともに未来へと継承する責務があります。取り組み方は違えども地域の未来のために活動されている団体、そして絆を構築してくださった先輩諸兄と交流を図り親睦を深めることで、相互理解を深め、さらなる協力体制を形成し、地域から必要とされる団体として成長できると確信しています。
【会員の活力と会員拡大】
私たちは地域の真のリーダーとして、地域を牽引していく魅力ある人財でなければなりません。自覚と責任を持ち、率先して行動できる時代の先駆者として全力で地域課題に取り組むことが重要なのです。しかし、JC運動は一人でできるものではありません。ひとつの目標に向かって私たち全員が一丸となって取り組んでこそ達成できるのです。一人はみんなのために、みんなは一人のために行動できる組織でなければなりません。メンバー同士が共に研鑽を積み、学び、高め合い、時にはぶつかり合い切磋琢磨してこそ成長することができるのです。現在、会員減少に悩まされる私たちだからこそ少数精鋭として現状に悲観することなく、すべての会員の活力が溢れ魅力ある真のリーダーとなり活躍できる組織でなければならないのです。そして、魅力ある真のリーダーとして成長した集団としての姿を発信することで会員拡大につなげることができるのです。魅力ある団体にこそ人は引き付けられます。真剣に本気で取り組みJC活動を心から愛し、楽しんでこそ人は集まるのです。そのような活力にあふれた組織として成長することで個々の個性が協和し、豊かな個性が集う多数精鋭の組織として発展していくと確信しています。
【終わりに】
私は、一般社団法人桜井青年会議所に入会させていただき9年目を迎えました。先輩諸兄と出会い、様々な人との交流をもち多くの経験をさせていただきました。時には苦しみ、時には喜び多くの学びを得ることができました。その中で、地域の現状は目まぐるしく変化し時代は混沌とした方向へ向かっているのかもしれません。そんな時代であるからこそ私がJCI桜井での学びを胸に、何事にも恐れず覚悟を持ちどんな困難にも本気で取り組まなければなりません。常に変化を恐れず進化し続ける団体として、地域から受けた恩を今こそ地域に還元する時なのです。
ひとつ一つの事柄に全力で取り組み、仲間と共に明るい未来に向かい、このまちに生きる青年経済人として。
JCI桜井のすべての想いを背負う男として。
そして、一番身近な家族がこのまちに生まれてよかったと思える未来を描くために。
常に時代の変化を読み取り変革を起こす団体として、皆が仲間を信じ、皆がまちから頼られる存在であるために先頭に立ち、地域を照らす光として何事にも全力で前向きに俺たちらしく運動を展開してまいります。すべてのメンバーが輝き新たな時代を切り開く真のリーダーとして、今まで支えてきて下さったすべての方に恩返しができるよう、決して驕らず、常に相手の気持ちになり、すべての人に対し感謝の気持ちを忘れず、どんな困難や苦悩も本気で職務を全うする覚悟で挑み、持続可能な地域の創造に向かって、JCI桜井メンバー一丸となって1年間駆け抜けることをお約束いたします。